ある日の出来事

臨床判断

この判断力を養うために何年も研修し、勉強しているわけだけれども、これがはっきり言って難しい。科学的根拠、臨床的エビデンス、社会的背景、コストパホーマンスなどなど、いろいろな事を考えて判断しなければならない。
我々の例でいえば、椅子から落ちて頭を打った子供のCTを撮るかどうかとか、頭痛を訴える子供に更に検査を追加するかどうかとか、いつ手術をするかとかどのアプローチを使うかとか、枚挙に暇がない。
リスクマンジメントという観点に立つと、decision making treeがありプロトコールが決まっている事が望ましい。1日目のレジデントであろうと30年目の医師であろうと同じ判断をする事になる。極端な例としては、椅子から落ちて頭を打った子供を救急外来で見たとき、一律にCTを撮るという方法である(落ちた高さが10cmであっても100cmであっても、落ちた所がコンクリートの上であっても芝生の上であっても)。これはアメリカ的な考え方というべきか?
これに対し、もう一つの方法はcase by caseで決定する方法である。ヒストリーを取り、身体所見、神経学的所見をとって自分の知識と経験を元に総合的に判断し、CTを撮るかどうかを決定する。これが本来あるべき姿だと思う。優れた臨床医やmentor達がそうやっているのを見たし、業、アートとしての医療技術はこう伝承されるべきだと思う。しかしコストや訴訟などの観点からそうも言っていられないのも事実である。
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by ny402 | 2005-10-25 09:59 | medicine
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小児脳神経外科医が綴る日々雑感
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