ある日の出来事

脊髄髄膜瘤

先週初め、脊髄髄膜瘤の児が生まれたので着てくれと大学から電話があり、翌日手術してきました。比較的小さな脊髄髄膜瘤で、術後経過も順調です。この何年かは、この手術をする人が不在で、児は他の病院に搬送されていたようです。オンマイヤレザバーも留置し、水頭症管理もしていますが、やはりシャントは必要そうです。

シカゴのDavid McLoneが脊髄髄膜瘤の閉鎖術を始めるまでは、脊髄髄膜瘤患児は感染症で亡くなっていました。McLoneが閉鎖術を始めたとき、人々は”お前は馬鹿か、どうせ助からないんだから、やっても無駄だ”といったそうです。しかし閉鎖術は成功を収め、現在では脊髄髄膜瘤を持って生まれても成人できるようになっています。これがわずか30年くらいの間の出来事です。そして、現在では出生前診断ができるようになりました。妊娠25週以前に診断がつくと、胎児手術がアメリカでは行われるようになりました。施行している2施設の成績では、短絡管設置を必要とする水頭症の発生率が半減し、キアリ奇形II型も有意に減少するといいます。なかなかの成績ですね。
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by ny402 | 2007-03-25 11:42 | medicine
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小児脳神経外科医が綴る日々雑感
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